滋賀県内で2026年7月14日から16日にかけて、息子や娘を装って現金をだまし取るオレオレ詐欺が2件連続で発生し、高齢者2人が合計600万円の被害に遭いました。いずれも「不倫が発覚し慰謝料を請求されている」という共通の口実が使われており、滋賀県警は手口の類似性から同一グループによる犯行の可能性を視野に捜査を進めています。
この記事でわかること – 被害の全容: 東近江市の77歳男性が400万円、愛荘町の84歳女性が200万円、計600万円の被害を受けました。 – 手口の流れ: 「携帯電話の番号変更」を装った接触から「不倫の慰謝料」を口実にした現金回収まで、3段階の手順が共通しています。 – 今後の注意点: 同一グループの犯行が疑われる中、家族間での確認習慣が最大の防御策になります。
何が起きたのか|東近江市77歳男性400万円・愛荘町84歳女性200万円
被害は2日から3日という短い間隔で連続して発生しました。1件目は7月14日から15日にかけて、東近江市の77歳男性が400万円をだまし取られました。2件目は7月15日から16日にかけて、愛荘町の84歳女性が200万円をだまし取られています。発生時期の近さと手口の共通性から、滋賀県警は両事件を関連づけて調べています。
| 項目 | 被害① | 被害② |
|---|---|---|
| 発生時期 | 7月14日〜15日 | 7月15日〜16日 |
| 場所 | 東近江市 | 愛荘町 |
| 被害者 | 77歳男性 | 84歳女性 |
| 被害額 | 400万円 | 200万円 |
| 手口 | 息子を装う電話 | 娘を装う電話 |
2件とも被害額が数百万円規模にのぼり、短期間で連続発生している点が、単なる偶然ではなく組織的な犯行を疑わせる材料になっています。
手口の全貌|「携帯番号変更」から「不倫の慰謝料」への3段階
今回の詐欺で使われた手口は、家族を装う「オレオレ詐欺」の典型的な型に沿っています。犯人は最初から金銭の話をせず、段階を踏んで被害者の警戒心を解いていきます。
まず、息子や娘を装う人物から「携帯電話をトイレに落として水没させた。番号が変わった」という連絡が入ります。この時点では金銭の要求はなく、被害者は「新しい番号を教えてもらった」程度の認識で電話を切ります。次に、同じ人物を名乗る電話で「不倫が発覚し、相手方から慰謝料を請求されている」という話が持ち出されます。この口実は、被害者が配偶者や他の家族に相談しづらい内容をあえて選んでいる点に悪質さがあります。最後に「弁護士」を名乗る別の人物が登場し、示談金として現金を直接受け取ります。
3段階に分けて信頼を積み上げ、被害者が「家族に確認する」という最も基本的な防御行動を取りにくい状況を意図的に作り出している点が、この手口の悪質さです。金額の大きさよりも、被害者が誰にも相談できないよう心理的に追い込む設計そのものが問題視されています。
今後の展望|捜査の行方と警戒すべきポイント
滋賀県警は、2件の被害で手口や口実の内容が酷似していることから、同一グループによる犯行の可能性を視野に捜査を進めています。ただし、この時点で犯人像や組織の全容は特定されておらず、断定はできません。同様の手口が短期間に複数回確認されたことを受け、滋賀県内の他地域でも同種の不審電話への警戒が強まることが見込まれます。
連続発生の背景と今すぐできる自衛策
滋賀県内では、息子や娘を装い不倫や示談金を口実にする特殊詐欺が過去にも報告されており、今回の2件はその延長線上にある可能性があります。手口が一定のパターンとして定着しつつある以上、個々の家庭での備えが被害を防ぐ現実的な手段になります。
X(旧Twitter)上では、今回の事件そのものへの反応はまだ限定的ですが、類似の滋賀県内詐欺事件に対しては「高齢者を狙うのは卑劣」「家族を装う手口が悪質」といった懸念や怒りの声が優勢で、被害者を責める投稿はほとんど見られません。あわせて「家族で合言葉を決めておく」「電話番号が変わったと言われたら、まず元の番号にかけ直して本人確認する」「留守番電話を設定し、知らない番号にはすぐ出ない」といった具体的な自衛策の共有も目立っています。滋賀県警も、電話でお金の話が出た時点で一度電話を切り、家族や警察に相談するよう呼びかけています。
Q. 「番号が変わった」という電話を受けたらどうすればよいですか?
A. その場では新しい番号を鵜呑みにせず、元々知っている番号にかけ直すか、他の家族に確認を取ることが有効です。
(編集部分析)家族を想う気持ちを悪用する卑劣さと、事務的な確認習慣の大切さ
(編集部分析)今回の手口は「不倫」という当事者が誰にも打ち明けにくい題材を選び、被害者が家族に相談しないまま事態を進めるよう仕向けている点に特徴があります。これは被害者の油断や不注意の問題というより、家族を想う気持ちや世間体を気にする心理を計算づくで利用する、加害者側の悪質さの問題です。犯罪組織がこうした心理操作を手口として反復・洗練させている以上、対抗策も感情論ではなく仕組みとして備える必要があります。家族間で電話番号の変更時には必ず対面や既存の連絡手段で確認する、金銭が絡む話は一度持ち帰るといった「事務的な確認習慣」を平時から共有しておくことが、最も現実的な防波堤になります。
よくある質問
Q. 滋賀の詐欺事件は誰がいくら被害に遭ったのですか?
A. 東近江市の77歳男性が400万円、愛荘町の84歳女性が200万円、合計600万円の被害を受けたと報じられています。
Q. 同一グループの犯行と確定したのですか?
A. 手口の類似性から滋賀県警が同一グループの可能性を視野に捜査していますが、この時点で断定はされていません。
Q. なぜ「不倫」を口実にするのですか?
A. 被害者が家族や周囲に相談しにくい題材を選ぶことで、詐欺と気づかれるまでの時間を稼ぐ狙いがあるとみられます。
Q. 家族はどのように対策すればよいですか?
A. 「電話番号が変わった」という連絡を受けたら元の番号にかけ直して本人確認する、家族間で合言葉を決めておく、現金を直接手渡さないことが有効です。
