五所川原市長選挙2026とは、2026年6月21日に投開票された青森県五所川原市の市長選で、現職の佐々木孝昌(ささき・たかまさ)氏が新人3氏を破り3期目の当選を果たした選挙です。投票率は54.26%と前回を10.92ポイント下回り、保守分裂のなか、次点との差はわずか1,501票という接戦になりました。本記事では、確定した開票結果と各候補の得票数、現職の票が伸び悩んだ構造的な背景、そして3期目の市政が直面する課題までを、一次情報をもとに整理します。
この記事でわかること
- 開票結果: 現職の佐々木孝昌氏が11,299票を獲得し、新人3氏を退けて3期目の当選を決めました。
- 接戦の構図: 保守系が分裂し、元外務省職員の新人・千葉広久氏に1,501票差まで迫られる薄氷の勝利でした。
- 投票率の低下: 投票率は54.26%で前回を10.92ポイント下回り、当日の雨天に加え、構造的な低下傾向も背景にあります。
五所川原市長選2026の開票結果|佐々木孝昌氏が3選
任期満了に伴う五所川原市長選挙は2026年6月14日に告示され、7日間の選挙戦を経て、6月21日に投開票が行われました。即日開票の結果、現職の佐々木孝昌氏(72)が3期目の当選を果たしました。立候補したのは現職1人と新人3人の計4人で、いずれも無所属。佐々木氏は11,299票を獲得し、次点で元外務省職員の千葉広久氏(68)の9,798票を、1,501票差で振り切りました。
当日の有権者数は42,545人でした。4候補の顔ぶれと得票数を一覧にまとめます。
| 候補者 | 年齢 | 区分 | 主な肩書 | 得票数 |
|---|---|---|---|---|
| 佐々木孝昌 | 72 | 現職・当選 | 市長(経営者出身) | 11,299票 |
| 千葉広久 | 68 | 新人 | 元外務省職員 | 9,798票 |
| 其田寿一 | 40 | 新人 | 元国会議員秘書・会社役員 | 1,093票 |
| 今久男 | 70 | 新人 | 自営業(果樹生産加工業) | 698票 |
上位2氏で全体の9割超の票を分け合う一方、新人2氏は伸び悩み、事実上は現職と千葉氏の一騎打ちとなった構図が読み取れます。得票数を視覚的に比較すると、上位2氏と下位2氏のあいだに大きな開きがあることがわかります。
佐々木氏と千葉氏が拮抗する一方、其田寿一氏は1,093票、今久男氏は698票にとどまり、保守票の主導権をめぐる争いは上位2氏に集約されました。
Q. 五所川原市長選2026は誰が当選しましたか?
A. 現職の佐々木孝昌氏(72・無所属)が11,299票を獲得し、新人3氏を破って3期目の当選を果たしました。投開票は2026年6月21日に行われました。
Q. 各候補の得票数はどうでしたか?
A. 佐々木孝昌氏が11,299票、千葉広久氏が9,798票、其田寿一氏が1,093票、今久男氏が698票でした。1位と2位の差は1,501票の接戦でした。
保守分裂で激戦に|現職票はなぜ激減したのか
3選を果たしたとはいえ、佐々木氏の得票率は49.4%と過半数を割りました。現職でありながら接戦に持ち込まれた最大の要因は、保守系の分裂にあります。地元報道は告示前の段階から、保守層が割れる構図を伝えていました。現職の佐々木氏と、元外務省職員という経歴を持つ千葉氏が、いずれも無所属で同じ保守層の支持を奪い合う展開になったためです。
実際、佐々木氏は2022年の前回選挙で1万6,848票(※確認中・報道ベース)を獲得していたとされますが、今回は11,299票へと得票を大きく減らしました。組織の引き締めによる勝利というより、票を分け合うなかで辛うじて首位を守った消耗戦だったとみることができます。
(編集部分析)現職が安定多数を得られなかったことは、市政への積極的な信任というより、「継続」と「転換」のあいだで有権者が割れた結果と読み取れます。3期目の市政運営では、過半数に届かなかった得票が示す民意の幅を、どう政策合意に反映していくかが問われます。
同じく現職が僅差で競り勝った事例としては、福井県の「大野市長選2026の結果|石山志保が190票差で薄氷の3選」も参考になります。
Q. 現職なのになぜ接戦になったのですか?
A. 保守系が分裂し、現職と元外務省職員の新人が同じ保守層の票を奪い合う構図になったためです。佐々木氏の得票は前回選挙から大きく減少しました。
投票率54.26%の低下と当日の天候
今回の投票率は54.26%で、前回(65.18%)を10.92ポイント下回りました。当日有権者数42,545人のうち、投票所へ足を運んだ人が大きく減った計算になります。
投開票日の6月21日、五所川原市は雨でした。気象情報では降水確率80%、強風・濃霧注意報が出され、同じ日に東北北部が梅雨入り(平年より6日遅い)。東北・北陸では大雨への注意も呼びかけられていました。天候が投票行動に影響した可能性は否定できません。
ただし、天候だけを要因と断じることはできません。五所川原市長選の投票率は、佐々木氏が初当選した2018年(64.83%)以降の推移を見ても、今回の54%台への落ち込みは、人口減少や高齢化、そして争点の見えにくさが重なった構造的な傾向の延長線上にあるとも考えられます。過去3回の投票率を並べると、今回の落ち込みが際立ちます。
2018年・2022年は65%前後で推移していた投票率が、今回は一気に10ポイント以上下がりました。投票率の低下は五所川原に限った話ではありません。全国の地方選挙で同様の傾向がみられ、たとえば宮城県の「石巻市議会議員選挙2026の結果まとめ|投票率44.58%で過去最低・28名が当選」でも過去最低の投票率が記録されています。
Q. 投票率が下がった理由は何ですか?
A. 投票率は54.26%で前回を10.92ポイント下回りました。当日は雨天で東北北部が梅雨入りした一方、低下は前回以前から続く構造的な傾向でもあり、天候だけが要因とは言えません。
当選した佐々木孝昌氏の経歴と公約
佐々木孝昌氏は五所川原市の出身で、約38年間にわたり地元の五所川原市や青森市で会社経営に携わってきた経営者出身の政治家です。県議会議員を務めた父の影響を受け、人口減少や市町村合併を背景に「市政にも経営の視点が必要だ」として2018年の市長選に出馬。現職側の候補との一騎打ちを648票差で制して初当選しました。
選挙戦で佐々木氏は、過去2期8年の実績として、市債残高を約160億円削減し財政健全化に取り組んだ点を強調しました(※この削減額は市長側の選挙公約上の主張であり、市の確定決算値としては確認中です)。そのうえで「持続可能な地域をつくるには待ったなしの段階」として、継続的な市政運営の必要性を訴えました。当選確実後は「市民の思いを受け止めながら行政にあたっていきたい」と抱負を述べています。
Q. 佐々木孝昌氏はどのような経歴の人物ですか?
A. 五所川原市出身で、約38年間地元で会社経営に携わった経営者出身の政治家です。2018年に初当選し、経営の視点やコンパクトシティ構想を掲げてきました。
次点・千葉広久氏ら新人3氏の横顔
次点となった千葉広久氏(68)は、元外務省職員(元外交官)という経歴を持つ新人です。「経験を生かして恩返しを」と訴え、9,798票を獲得して現職を1,501票差まで追い詰めました。保守分裂の一方の当事者として、現職への批判票の受け皿となった面もあると考えられます。
其田寿一氏(40)は元国会議員秘書で会社役員も務める新人で、得票は1,093票。今久男氏(70)は果樹生産加工業を営む自営業の新人で、得票は698票でした。両氏はいずれも知名度や組織面で上位2氏に及ばず、票を伸ばせませんでした。
Q. 次点の千葉広久氏とはどのような候補でしたか?
A. 元外務省職員(元外交官)の新人候補で、9,798票を獲得して次点となりました。「経験を生かして恩返しを」と訴え、現職を1,501票差まで追いました。
3期目市政の課題と展望|人口減少と財政
3期目の佐々木市政が向き合う最大の課題は、人口減少への対応です。五所川原市は西北五圏域の中心都市として医療や生活の都市機能が集約されている一方で、人口は減り続けています。
(編集部分析)人口減少は、五所川原市に限らず日本の地方都市が等しく直面する構造的な現実です。だとすれば、求められるのは「人口を増やす」という成長前提の発想ではなく、減少を前提としたうえで、行政サービスや都市機能をいかに無理なく縮小・再編していくか、という「縮小管理」の視点ではないでしょうか。佐々木氏がかつて掲げた「圏域を支えるコンパクトシティ」という構想は、まさにこの方向性に重なります。市債削減の実績を強調するのであれば、その先にある人口減社会での持続可能な行財政運営を、具体的な工程として市民に示せるかが3期目の評価軸になります。過半数を割る得票で再選された以上、痛みを伴う再編には丁寧な合意形成が欠かせません。
📌 現職が3選を果たした他の市長選はこちら
→ 防府市長選挙2026の結果|池田豊氏が3選
Q. 3期目の市政が抱える課題は何ですか?
A. 人口減少への対応、市債の管理、西北五圏域の医療体制の維持が主な課題です。過半数を割る得票での当選であり、政策の合意形成のあり方も問われます。
参考情報
- 五所川原市 選挙関連情報(市公式):https://www.city.goshogawara.lg.jp/kurashi/senkyo/
- 選挙ドットコム 五所川原市長選挙(2026年6月21日投票):https://go2senkyo.com/local/senkyo/26134
- ABA青森朝日放送、RAB青森放送、東奥日報 各報道

